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ユーノスロードスター購入編【クルマ選びのポイント】

ユーノスロードスターの相場は年々上昇しております。

折角高いお金を出して購入したにも関わらず、購入後すぐ何十万も修理費が必要になったなんてことにならないための、クルマ選びのポイントを解説します。

 

ユーノスロードスターの購入を決心したものの、どのような目つきでクルマを選んだら良いか分からない方の参考になれば幸いです。

特に、今までスポーツカーや旧車を買ったことがない方でも最低限見ておくべき箇所が分かるような、分かりやすい書き方を意識しました。

こちらに示すポイントは一部分であり、旧車を買うにあたり"絶対"はないのでその点はご了承ください。

また、記載内容はあくまで筆者の主観を含んだ"全体傾向"としての話となります。

リスクを減らすための留意点として読んでいただけますと幸いです。

 

本記事の対象者

  • ロードスターのクルマ選びの時に見るべき箇所を知りたい方
  • 状態の良い車両を買いたい方(レストアベースを安く買い、自分で直すことは考えていない方)
  • 近所にロードスター専門店などがなく、どこで買おうか迷っている方
  • 中古車選び、ロードスターに詳しい知人が周りに居ない方

マインド:焦らず、とにかく数を見よう

一番良いのは家の近くに専門店があり、そこで詳しい話を聞いたり、実車を何台か生で確認させてもらうことです。

しかしながら近所に目ぼしい車両が無かったり、何度も時間をとって回るのも難しい方も多いです。

 

近くにロードスターや旧車に詳しい専門店がない場合、カーセンサーやGoonetなどで、地方単位~全国区から探すことをオススメします。

新しい年代の中古車探しとは異なり、クルマによって状態が大きく変わるため、狭い範囲で絞るのではなく、広い視点でなるべく数を見るように心がけた方が良いと考えます。

また、数日で購入を決めてしまうのではなく、ある一定の期間(1ヵ月~半年)中古車情報をウォッチし続けることをオススメします。

そのうち、何となく"おっこれは良いかも"と直感を感じる一台が見つかるはずです。

直感を感じたクルマについて見積もりページからショップに問い合わせて詳しい状態を確認していきましょう。

具体的な確認ポイントは以下で説明いたします。

 

予算

相場より明らかに安いものは基本的に状態も悪いと考えて間違いありません。

そのため、"価格を安い順に並べ替えて上から見ていく"といった見方をしてしまうと必然的に状態の悪い車両の中から選んでしまう傾向になります。

車両の状態を見抜く上でも、安いクルマも高いクルマも偏りなく見るようにしましょう。

 

旧車を選ぶ方法として、大きくは2パターンがあります。

  1. 安い車両を買ってコツコツ修理しながら乗る。
  2. ある程度予算をかけて、初めから状態の良い車両を買っておく。

自分で整備する時間とスキルと労力を確保できる自信がない場合は、2を選ぶことを自信を持ってオススメします。

例えば10~20万をケチって安い方を選んだところで、その後何かしら修理が必要となればすぐに差は吹っ飛びます。

状態が悪い車両は全体的に消耗しているので、直してもどんどん修理ポイントが見つかった場合悲しいことになってしまいます。

ぶっちゃけ、極上車を買ったところで30年前の機械なので、コツコツ修理が必要になってくることには変わりありません。

そのうち何かしら不具合はポツポツ起こってきますので、少なくとも乗り始める段階で"これなら安心して乗れそう"という確信が持てる車両を選ぶべきです。

綺麗な状態で買った方が、その分大切に扱えますしね。

 

車両確認ポイント

以下で説明する部分をショップに問い合わせ頂くことをオススメします。

その際は写真などで撮ってもらうようにしましょう。詳しく説明してくれない、詳細な写真をもらえない場合は怪しいです。

エンジンルーム

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購入時のエンジンルーム(参考)

①:ラジエータが茶色く変色していないか?:重要

②:コアサポート部が変形していないか?:重要

③:前回のタイミングベルト交換時期はいつか?:重要

④:ヘッドライト、バンパー、ボンネット、フェンダー周りのチリ、隙間が著しくずれていないか?:重要

⑤:不用意に弄られている形跡はないか?

⑥:配線は整然としているか?

⑦:各ゴム、ホース類は劣化していないか?

⑧:ぱっと見綺麗か?:重要

 

補足

①茶色く変色しているものは樹脂が劣化しており、即ラジエータ交換時期です。

 交換にはラジエータ代、ホース類、工賃合わせて約8万円が必要です。

②ここが変形している場合、過去に前から強めに衝突した事故歴ありです。

 設計上、ボディ全体に衝撃が加わる構造となっているため、避けた方がベターです。

タイミングベルト交換時から10万キロで再交換時期となります。

 水回り関係(ウォータポンプ、ホース類)も交換時期となるので同時に交換します。

 交換には約10万円が必要です。

④フレームの修正を伴わない板金や、過去の事故歴の目安になります。

 

内外装

ぱっと見の印象を大切にしてください。

パリっとしており、綺麗な印象受けた車両は状態もいい場合が多く、同様に何となくくたびれている雰囲気があれば、状態も悪い場合が多いです。

外装は塗装のツヤや各パーツのチリをチェックしましょう。

内装はシートの破れ、ハンドルやペダル類など、常に触れる部分の状態をチェックです。

また、幌の状態もチェックしておきましょう。

屋外放置車は幌の劣化が早いです。

もし雨漏りなどがあれば車両の劣化も極端に早まるので早急に交換が必要です。消耗品ではありますが、交換には約10万円かかります。

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購入時の外装(参考)

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運転席側のシートはダメージを受けやすいのでチェックしておこう。

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屋外放置されていた車両はダッシュパネルが劣化している場合が多い。

 

この年式の車両は、錆に対する下処理が甘いため、どうしても錆びやすいです。

特に以下の2点はチェックしておきましょう。

①サイドシル部分

 水抜き穴が汚れで詰まり、朽ちている車両があります。

 剛性を確保するのに重要な役割を果たしており、

 進行した錆を修復するには大掛かりな補修が必要なので避けましょう。

②下回り

 車両をしたから眺めてみて、ぱっと見綺麗であれば問題ないです。

 錆が多ければ避けましょう。

 また、コの字部分やその他削れている場合は過去に車高が下げられており、

 下回りを擦っていますので、避けた方がベターです。

 

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購入時の下回り(参考)

 

修復歴

基本、修復歴"無"から選べば間違いないです。

修復有のクルマについて、問題ないかショップに確認したところで「しっかり直しているので走行に問題はありません」「軽微な事故です」と答えられて終わりです。

修復歴有として記載されているのは、基本的に"過去にフレーム修正を伴う事故があったクルマ"です。

ロードスターは特に軽量化と安全性を稼ぐために、衝撃をボディ全体に分散させる構造に設計されており、完全に治すことはほぼ不可能です。

ロードスターはただでさえボディ剛性がかなり低いクルマのため、フレームの状態は走りにかなり影響します。

以上の理由から、基本的には修復歴有のクルマは避けた方がベターです。

補足:30年前のクルマのため、修復歴とならない軽微な事故(軽くぶつけてバンパーやフェンダーを板金する等)の経験は何回も経験していると考えておきましょう。

 

 

走行距離

あくまで参考値とし、その他の状態で判断するようにしましょう。

年式を考えれば、走行距離10万キロオーバーはもはや当たり前の域に達しています。

10万キロを超えた車両でも大切に乗られている車両は問題なくコンディションを維持しています。

走行距離はあくまで目安であり、その車両の状態と過去を知ることが何倍も重要です。

消耗品がきちんと交換されてきているか、エンジンをかけた時に異音がしないか、クラッチの状態はどうか等を確認するようにしてください。

 

終わりに

あれにするかこれにするか悩むクルマ選びの時期は楽しいものです。

じっくり悩みぬいて頂き、最高の相棒が見つかることを祈っています!

次回の記事では納車時の流れ、注意点について述べたいと思います。

読んでいただき、大変ありがとうございました!